今年創業60年になる、手縫いによる日本刺繍の会社です。日本刺繍とは、絹の素材に絹糸で刺繍を施したもののことをいい、その歴史は飛鳥時代にまでさかのぼります。福井県では弊社のみが事業として行っており、主に祭礼幕、祇園祭や高山祭、敦賀祭などの山車の幕の刺繍を取り扱っています。また、帯や着物の刺繍もしています。
伝統ある幕を扱うため、なるべく昔からの手法を駆使し、昔のものと同様になるよう、糸の「より」や、縫い方ひとつひとつに注意しながら、復元に力を注いでいます。ひとつ仕上げるのに何ヶ月、何年もかかる地味で根気のいる仕事ですが、仕上がったときの達成感、幕の迫力は美しく、感慨深いものです。